たかがTVボード

「たかがTVボードにお金なんかかけていられない」

これは
私がもの作りに携わっていながら感じていることです。

そう思っていながら高価なオーダー家具を販売しているの?
と言われそうですが、

実はそうなったのには訳があるのです。

過去30年間で、
さまざまな高級家具を設計し製作のプロデュースをしてきた中で
何度か自宅の家具を作ったことも当然ながらあります。

その中には
テーブルや収納棚もありキッチンのカスタマイズもしたものですが、

一定の時間が過ぎると飽きてしまうという状態になるのでした。

これは職業柄とは言え
とても贅沢な悩みだということは承知の上で話すのですが、

ダイニングテーブルについては
4年間で三度も取り替えたことがあります。

ほかの家具も同様で、これ以上は言えませんが、

どうしてそのようなことを繰り返し続けたかと言いますと、

はじめに言った、

「飽きる」ということにデザイナーとして耐えられなかったからです。

私のような家具の専門家で、
過去数百本もの家具を生み出してきていても、

いまだに「飽き」と向き合っているということです。

そして、ずいぶんと無駄なことを繰り返し続けた結果、

ようやく私なりの家具の判断基準が出来上がりました。

それは

「いつまでも飽きることなくその家具を見つめていられるか」

ということです。

 

腹八分目のデザインを心がける

そしてそれは
同時に家具に物足りなさを感ずることにつながります

ここが大切です。

物足りないと思うくらいでちょうど良いということなのです。

つまりお腹に例えれば
腹八分目が飽きずに食べられ続けられるということです。

一見豪華な家具は、良さそうに見えて実は同時に飽きられやすいという性質を持ち合わせていることが
往々にしてあるのです。

結果、人に譲ったり処分したりするというわけです。

高級な家具でさえそうなのに
TVの購入時に間に合せに用意したTV台はなおさらです。

あるとき
家の大掃除をしたら不用になったTV台が
大小あわせて4台もあったという笑えない状況になったことがあります。

そんな中、

ある一本のTVボードの開発が

「飽き」を遠ざけてくれるきっかけとなったのです。

それは

フロート式のTVボードです。

そしてこの家具に関しては「飽き」がくることはいまだにありません。

 

 

自分を高揚させてくれる家具とは

一日の疲れを癒してくれる我が家、
そして目の前に自分を高揚させてくれる(ステイタスを満たしてくれる)家具が
あったらどんなに癒されるでしょうか。

そしてそこに来た友人は
家具を触りながら「どこで手に入れたの?」と驚きと羨ましさで
話しかけてくるのです。

こんな話を私は何度も聞かされています。

たかがTVボード

だと思いますか?

価値は確かにあるということです。

この先も何十年もリビングで過ごすなら・・・

と思いませんか?

 

限られたエリアのお客様にしか提供できなかった

このフロート式のTVボードは2004年にあるハウスメーカーのモデルハウスで
試験的に作ったのですが、

そのモデルハウスが公開されるやいな、その浮いているTVボードがお客様の目にとまり、
プロトタイプのものですが次々と製作依頼が舞い込みました。

そうして

修正を加えながら数年間を経て、
今のフロート式のTVボードの形になり、
いまだに若干の仕様変更を加えているというわけです。

と、
ここまでは良いのですが、

同時にまた新たな悩みにぶつかり始めました。

それは

一地方の限られたエリアのお客様にしか提供できないということでした。

特に

職人さん(大工さん)にしか取り付けができないことや、
ハウスメーカーで管理をしてもらえないこと、
何よりも、配送費用が馬鹿になりません。

ですから
この5年間は問い合わせがきても、
結果、送料の面で折り合いが付かなかったのです。

そうしていつしか
全国へ届けたいという思いが叶わぬ中
時間だけが過ぎていったのです。

 

新たな家具工場との出会い

家具工場の突然の閉鎖はこの業界では珍しくなくなってから
10年以上経っており、
常に新しい工場探しを続けていかなくてはいけないものです。

そんな中、
知り合いにある家具工場を紹介してもらいました。

それで
提携についての意見交換に向かったときに

その工場は全国に配達網があるということを知ったのです。

もちろん規模的には大きな物件ということでしたが、
最近になって家具一本でも低価格で配達ができるようになったという話を聞いたのです。

「えっ!」となったのは言うまでもありません。

5年も前からの悩みが解決する話だったからです。

 

一件一件の家具のプロデュースをするところは限りなくゼロに近い

ここでひとつだけ言っておきたいことがあります。

今では

一件一件の家具のプロデュースをするところは限りなくゼロに近いということです。

そしてこの先も
さらに少なくなることはあっても増えることはないと思います。

職人の減少とともに
家具のデザイナーも減り続けています。

 

一期一会の家具作りの機会。作り付け家具の世界へようこそ

私は売りつける気持ちは毛頭なく、

価格競争からも意識して離れています。

そして
図面だけで同じグレードの家具を作ることの難しさもよく知っています。

ですから
駆け引きのないお客様とのお付き合いを望んでいます。

通常、たかがTV台に3ヶ月もかけて
打ち合わせをする業者さんはとても少ないというのは
常識的に考えてもわかりますよね。

家でさえ
3ヶ月で完成してしまうのですから。

ですから
オーダー家具を一緒に作りたいという思いの方とは
長いお付き合いをすることになります。

ただの興味本位の連絡でも
いっこうにかまいません。

まずは資料をお手に取ってごらんください。